自分で出来る痛みを和らげる方法は、拮抗筋力ダウンです。
よく、インターネット上の質問コーナーでも、
私の患者さんの中にも
『自分で痛みを取る方法は無いですか?』
と質問される人がおられます。
そんな方法があったら
私の仕事が無くなってしまいます。(笑)
と言いたいところですが、
実際にはそうでもないのです。
一過性の炎症に関わる痛みであれば、
患部に負担を掛けない運動や
意識的脱力を行うことによって、
多くの運動関連の炎症性疼痛は緩和します。
脳のイメージという要素の強い
動きに伴う痛み(動作痛)であれば、
痛む動きの効率化を図ったり、
動きの邪魔をする拮抗筋力を落とすことで
大きな鎮痛効果を得られることもあります。
神経痛(神経障害性疼痛)や
強い炎症による痛みは、
その苦痛度合いが強いことも多く、
御自分での痛み対策は難しい傾向があります。
強い炎症や神経痛がある場合、
その原因特定が重要であり、
そのための医師の診察が最優先です。
ですから、
そのような状態に対して、
患者さん御本人による対応策を
安易に記すことは控えさせて頂きます。
動作痛の本質は、簡単に言うと
脳による痛む動作への悪評価です。
通常は、感じることの無い感覚ですから、
一種の動作感覚異常だとも言えます。
脳による動作への評価基準は、
身体を壊す、もしくは、
壊しかねない力学的条件の有無です。
ですから、
原因動作の特定が必須事項であり、
そして、その修正も絶対に必要です。
加えて、
動作中に発生している自己筋力に起因する
不適切な力学的条件への対策も重要です。
その具体的内容とは、
運動方向を妨げる方向に作用する(拮抗)
筋力の増大を正常値まで戻すことです。
運動方向に制限をかけるように作用する
拮抗筋力の増大は、
原因動作が適切に修正されれば
自然に解消されることも珍しくありません。
しかし、
私の施術経験から言えば、
原因動作が修正されても、
拮抗筋力の増大が残っている事があります。
その拮抗筋力の不適切な増大は、
痛みとの関係が強く、
この筋力量を正常化するだけでも、
多くの例で痛みは緩和されます。
拮抗筋力を正常化する最善の方法は、
脳に安全な動き方を
感じ取らせることです。
しかし、
不必要な拮抗筋力の増大がある時点で
その拮抗筋力の増大に起因する
動きへの制限があります。
その制限があること自体が
動作の滑らかさを奪い、
動くことの安全性を低下させてしまいます。
(滑らかな動作情報を脳に伝え難くなります)
この難点を克服する工夫を凝らした
安全な動きという運動情報を
脳に伝えることが
動いた時の痛みの根本的解消には重要です。
それを患者さん御本人が行うためには、
方法として、普通の運動方法や
トレーニング方法を用いたのでは、
上手く結果が出せません。
そこで、
私の提案させて頂く方法が、
痛む動作に近い動きと角度を
寝た姿勢など
患部への負担の少ない状態で表現し、
そこで出来る限り患部周辺の筋肉の脱力を
意識的に積極性をもって図ることです。
このような
痛む動作の静止的表現における脱力行為
に慣れてくれば、
今度は、同様の姿勢で、
出来るだけゆっくりと、
出来るだけ力を使わずに動かすという
動的動作表現も試してみましょう。
以上が私の提案する痛みへの
御自分でできる
安全かつ効果的な痛みの緩和方法です。
この方法は、全く危険性はありませんが、
私の管理下で行って頂く訳ではありません。
したがって、
自己責任を御承諾の上でお試しください。
動きに伴う痛みに関する御質問は、
下間整骨院までお気軽にどうぞ。
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