痛みには温めると良いのか?冷やす方が良いのか?をお答えします。

痛みに対しての治療としては、
冷やすのか?温めるのか?
迷うところですよね。

今回のブログは、
冷やす効果と温める効果の違いから考える、
どちらを選ぶべきかについてのお話です。

ただし、
前提として温めるは40度程度、
冷やす行為は、アイシング
という事に限定させて頂きます。

アイシングは、
水から作った氷を使用する事を前提にします。

保冷剤は、
時に低温になりすぎて危険ですので、
一般の人は、御使用にならないでください。

温めることと冷やすこと共通点

まずは、温めることと冷やすことの
共通点を挙げてみたいと思います。

温めることと冷やすことによる
血行の促進効果について

一つには血行の促進でしょう。

意外でした?

温めると血行は良くなるという認識は、
多くの方が持っておられますよね。

でも、
冷やした場合にも、
冷やす温度や条件次第で、
冷やす範囲が広過ぎなければ、
血液循環は促進されます。

話が長くならないように
簡単に説明させて頂くと、
温める場合も、冷やす場合も、
体温を一定に保つ作用が働いて
血液循環が促進されます。

体温以上の熱が加わった時も、
体温以下の冷えが局所的に起きた時も、
その場所の体温を維持する為に
自律神経の作用で血行が促進されます。

局所の体温の変化への対応策として、
血液という液体の温度を利用しているのです。

温めることと、冷やすことの
大きな共通点は、もう一つあります。

それは、鎮痛効果です。

温めることと冷やすことによる
鎮痛効果の共通点と相違点

実は、温める行為も冷やす行為も、
鎮痛効果を持っています。

双方の鎮痛効果の中には、
共通点と相違点があります。

通常、
同時に複数の感覚信号が起こった場合、
直径が太い神経線維を持つ
神経組織からの信号の方が
それよりも細い神経線維を持つ
神経組織の信号よりも
感覚化されやすい傾向があります。

脳では、
身体から伝わった感覚信号のスピードや
量の多さで意識の中に感覚として
創り出される順位が左右されます。

ですから、
神経組織によって脳に伝えられる
それぞれの信号の量の差や質の違い
によって、
どのような感覚を感じるのか
といった感覚の意識化が影響を受けます。

つまり、
温かさや、冷たさを伝える信号と
痛みの素になる身体変化を伝える
信号とが、同時に脳に伝わった場合、
それぞれの量や質次第で
意識の中に創り出される感覚が
違ってくるということです。

原則として、
温かい状態や冷たい刺激を
脳に伝える神経組織の方が
痛みを伝える神経組織よりも
太い神経線維を持っています。

ですから、
温かさや、冷たさの印象が、
その条件次第では、
痛みという感覚が創られることを
抑える効果を発揮する可能性がある
ということです。

温めることと冷やすことによる
鎮痛効果には、相違点があります。

双方それぞれの鎮痛効果を
大いに利用出来るように、
温めることと冷やすことの相違点にも
注目していきましょう。

最大の相違点は、
当たり前ですが温度です。

温める場所の体温以上の熱で温めると、
その場所の体度は上昇します。

アイシング等のように
体温を相当に下まわる温度で冷やすと、
その場所の体温は下がります。

因みに、
温度が、体温よりも極端に低すぎても、
熱すぎても、その感覚は痛みに変わります。

ただし、
熱すぎるよりも冷たい温度刺激(変化)の方が、
体温から離れた温度数値であっても
組織へのダメージは少なくて済みます。

あくまでも、
体温からの温度の離れ具合と行う時間や量が
一定の範囲に限定した場合の話です。

つまり、
温めるも冷やすも、
鎮痛効果と誘痛効果を持っている
ということです。

しかも、
火傷や凍傷といった組織的なダメージを
負わさない範囲の温度変化であれば、
多くの人が経験されている通り、
鎮痛か誘痛か(または無効果か)の境目は、
相当に曖昧で個人差や状況差があります。

この辺りが、
多くの人が、痛みの治療として、
どちらの手段を選ぶべきか
迷われる理由なのでしょう。

温めることと冷やすことの
どちらを選ぶべきか?

温めることと冷やすことの
どちらを選ぶべきかの答えは、
痛みを和らげる目的として
実際に行う為の方法論としては
非常に簡単です。

火傷や凍傷は、組織的ダメージです。

そのような時、
冷たさや熱さの信号が、
痛みという別の感覚に変わっています。

そして、
温めるも冷やすも、ある温度帯であれば、
鎮痛効果がみられ、
そこには、
“何度の温度であれば必ず鎮痛できる”
と言ったような、
温度帯としての決まりごとはありません

つまり、
痛みを他の感覚で打ち消せるかどうかも、
脳の状況判断に委ねられている要素が大きい
ということになります。

その脳の判断基準は、
身体(組織)にとって、
その温度変化が好ましいか、
それとも好ましくないのかに
置かれていることは間違いありません。

また、
別の要素としても、
痛みの素になる情報の量が
どのぐらいの量なのかということも
痛みの感覚を創る行程として関わっています。

ですが、
脳に受け入れられるような
患部の温度変化を
温めるか冷やすかという手段で
与えるだけならば、
患部に熱感があれば、冷やし、
冷たい感覚と痛みが有るのであれば、
温めるという手段で良いと考えられます。

また、快、不快の感覚に頼るのも
一つの適切な判断方法です。

温度変化という単純な変化には、
指圧や按摩の類の様な間違った感覚修飾や変化は、
比較的起こりにくい傾向があります。

ですから、
単純に冷やすと気持ちが良いならアイシング、
温めると痛みがやわらぐなら温める、
という判断でも良いと思います。

ただし、
アイシングを行っている時は、
冷えの影響によって、
のとのち痛みを憎悪させる可能性もあります。

ですから、
冷やす温度や時間、病状に気をつけましょう。

強い炎症とそれに伴う発熱が有る時には、
アイシングが有効である場合も多く、
施行時間と施行場所の範囲を限定すれば、
高い鎮痛効果も期待できます。

極端な炎症が無い場合の鎮痛対策として、
冷やす行為を用いる場合は、
快と不快の感覚を頼りにしてください。

そのような時、
冷やすことで快の感覚が得られる場合でも
極端な温度変化を伴わない
湿布を用いることが安全です。

温めるや冷やすなどの、一般的な鎮痛行為
についても下間整骨院に御相談ください。

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