なぜ動くと痛いのか?動かすと痛む本当の理由

動いた時の痛みや

特定の姿勢での痛みは、

慢性化した痛みを抱えておられる人の

大きな悩みの一つです。

今回は、

動いた時の痛みが出る事についての

最も重要な要素について書いて行きます。

動いた時の痛みを
誘発する複数の要素

動いた時に感じる痛みは、

運動機能に関わる痛みであるため

運動痛と略して呼ぶことにします。

運動痛は、

意識しなくても働いてい作る

脳の領域の一部が

全身に配置された感覚神経

から伝えられる信号を受け止め、

身体保護の観点から、

動きの内容に身体への危機がある

と判断された時に現れる感覚です。

運動痛は、痛みの有る動きを

やめさせるために意識の中に現される

運動感覚の一種です。

脳の感覚形成の特性

脳は、コンピュータのように

感覚神経から伝わる膨大な量の信号を

情報処理して身体感覚を創りだしています。

その処理の方法は、

完全には解明されていません。

ただし、

感覚の種類によっては、

感覚形成の作業が行われる上での傾向として、

いくつかの点で、

ある程度の予測や予想がなされています。

痛みという感覚も、

他の種類の感覚同様、

膨大な感覚神経の信号に対する

脳の情報処理の結果として、

意識の中に現されている感覚です。

動いた時の痛みは、

動作中の身体状況を伝える感覚信号が

脳で情報処理された(運動の質を問われた)結果、

動作感覚と共に意識に現される感覚です。

正常に動けている時の運動感覚と

痛みを伴う動きの時の運動感覚との

感覚信号としての大きな差は、

身体が動いていることを現す運動力学の情報の中に

患部からの炎症情報や傷口からの傷信号が

混入するかどうかです。

ただし、

痛みも慢性化すると

運動感覚の中に混じる炎症や傷の感覚情報よりも

ある種類の運動力学の感覚情報の方が

痛み感覚に強い繋がりを持つようになります。

ある種類の運動力学情報とは、

身体を傷つける恐れのある力を

感じっとった時の感覚情報です。

慢性的な痛みが有る時と無い時との

脳での感覚情報処理の違いとして

最も大きな相違点は、

運動痛がある時は、

運動力学の情報が痛みという感覚を作ることに強く影響

しているという点です。

動くことに痛みを感じていない時は、

運動力学の感覚は、

意識的に感じ取ろうとしない限り、

余程強いもので無ければ認識できません。

このことは、

通常「歩いている時の足の裏に加わる圧力や

膝に加わる運動力学を意識してはない」

ことでも御理解頂けるでしょう。

脳の感覚形成と意識での認識性には、

脳の中で無意識の内に修飾されたり、

最も重要な感覚への意識集中が起きたりする

傾向が強くあります。

その傾向に乗っ取って、

運動痛も運動力学への修飾や

感覚変異が起こり

痛みという感覚になっています。

もう一度言いますが、

私の治療経験から言えば、

慢性化した運動痛に関わる要素としては、

患部からの炎症や傷口情報以上に

脳の運動力学情報の変更という要因の方が

大きな影響を持っていると思われます。

治療成果からの考察

私の施術経験の中には、

施術後に、

腫れ(炎症)も

患部を押さえた時の痛み(傷口の痛み)も

多少残っているのに

動きの中の痛みが無くなる例がよくあります。

この現実こそ、

慢性運動痛に関わる要素の中でも

脳の運動力学への感覚の変更が

最も大きな影響を持っている

ことを証明していると思います。

更に、

慢性化した運動痛が

スポーツに関わる痛みであった場合、

特定の動きの効率性を上げる指導をする

だけで、瞬時に運動痛が消えることも

珍しくはありません。(日常的です)

その経過は、相当に良好です。

この現実が意味するところは、

身体にとっての不都合な

運動力が加わることが

運動力学感覚を創る行程においての

脳による運動力の取り扱い方に変化が起きる

最大の原因である可能性が

極めて高いということです。

そして、

痛みの原因となった運動力学を持つ動きを

人体構造に見合った効率性の良い動きに

修正することが出来れば、

そのことを認知した脳は、

痛みという感覚を意識の中に

創り出さなくなるということも

多くの臨床結果から確信しています。

ただし、

痛みが慢性化していると、

痛む動作に対しての

筋肉による動きの制限(動く事への拒絶)や

細部の血管での血行不良があるため、

動作修正だけでは痛みは消えないこともあります。

この筋肉による動きの制限の説明は、

次回のブログでお話します。

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