60代以降の身体に良い運動 無理をしないことが健康の秘訣
60代以降の身体に良い運動 無理をしないことが健康の秘訣
『健康のためにどんな運動が良いですか?』私が患者さんからよく受ける質問です。
私の答は決まっています。
『日常生活の中で一日10分以上歩いていれば十分です。』
多くの人は、私のこの答に満足はされません。
ですが、健康ということを日常生活を健やかに送るということであれば、
60代以降は、本当に一日10分程度歩いているだけで十分なのです。
健康体操やトレーニングを生活に取り入れると、
返って関節を傷めたり、腰痛や椎間板ヘルニアになったり、
関節の変形を早めたりするリスクが大きくなります。
もちろん、運動による有益性も多いにあるのですが、
年齢とともに有益性よりも不利益な要素の方が
身体への影響は大きくなっていきます。
そして、有益性が緩やかに身体に影響してくるように、
不利益な要素も年月を経て身体に作用してきます。
健康の為にはと考えて行っていた体操やトレーニングも
少しずつ、関節にダメージを与えることになり、
痛みを感じ出した時には、関節の変形がずいぶんと進んでいたということが
珍しくなくあります。
そうなってしまってから変形への対策を講じても
多くの場合、手術を待つばかりとなり、
また、痛み止めの薬以外に対応策がなくなっています。
未来の予想は、非常に困難であり、
殆どの人は、何事も努力することで、より良い未来があると信じています。
この考え方は、残念ながら、こと健康ということに関しては、
当てはまらないこともあります。
特に、50~60代以降は、基本的な身体の生命維持機能が落ちて来る上、
身体に加わる力学的条件への対応能力も落ちていきます。
ですから、何かを努力して得ることが困難になっています。
例えば、新しいことを憶えるのも記憶力が低くなっています。
同じように、運動調整の能力も低くなっていて、
それはおそらく、多くの人の想像以上に運動による身体への悪影響を与えています。
もし、頚椎や腰椎、膝の関節等に変形の傾向があれば、
更に想像絶する”大したことではない”と思える運動や体操が
痛みを継続させる基になります。
例えば、頚椎ヘルニアから来る肩の痛みが、
健康体操として緩やかに行っている首を回す行為や
日常会話の中の頷きが多いことが影響して
痛みが続いていることもよくあります。
嘘のように聞こえるかも知れませんが、真実です。
このように、運動の強度では無く、
運動の条件や自分自身の問題で思わぬリスクが動くということにはあります。
だからといって、寝てばかりというのは良くないに決まっています。
そこで、私が提案しているのは、人の運動として最も自然にできる
歩くという行為で運動機能を維持、向上させることです。
ただし、鍛えるという意識では無く、正しく歩いているという運動情報を
脳に伝え、その歩くという行為の中での動作調整を脳を中心とした神経組織に行わせていれば、
十分に日常を健やかに過ごせるだけの健康(体力)は維持可能です。
日常以上に体力の向上を望まれる場合は、
歩くという行為に時折ジョギングを織り交ぜれば、
相当に体力向上は見込めます。
ただし、多少のリスクは伴うことを御自覚ください。
安全、かつ、効果的な50~60代の人向けの運動方法についての詳細は、
お問い合わせよりお気軽にご相談ください。
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