原因がわからない膝から下の下腿部の痛みへの症状分析

下腿部の特長

足の膝から下、膝から足首までの間を

下腿部(カタイブ)と呼びます。

 

膝から下の下腿部は、体重の殆どが加わる場所です。

 

尚且つ、足裏と地面との条件次第では、

地面との摩擦抵抗や

身体の水平方向の動きの影響を

足先以上に受けやすい場所でも有ります。

下腿部に多い怪我、肉離れ(筋損傷・筋挫傷)

膝から下の下腿部の痛みは、

太もも同様に怪我による痛みが多いです。

 

下腿部の怪我の中でも、

一度に大きな負担が掛かって起こった時は、

筋肉の損傷、いわゆる肉離れを起こします。

 

肉離れの多くは、

前に移動する動きの時

カカトが浮き上がるタイミングが遅れ、

ふくらはぎの筋肉が引っ張られて傷付きます。

 

同じような条件において、

踏み込んだ足の膝が伸びていると、

体重がいつまでも同側の足裏カカトに留まり、

前に移動していく身体全体の動きに合わずに

アキレス腱を傷めることもあります。

 

また、肉離れを起こすような条件に加えて

踏み込んだ足の外側方向への動きが加わっていると

ふくらはぎの上の方の内側を傷めます。(テニスレッグ)

疲労骨折を招くシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)の原因と特長

度重なる受け止めがたい力が

下腿部に加わると起こりやすいのが

シンスプリントという傷病です。

 

このシンスプリントという傷病は、

脛骨という膝下の太い骨の表面(骨膜)で起きる炎症で、

下腿部の前のやや内側寄りに痛みを感じます。(明確な押さえて痛む場所が有ります)

 

シンスプリントは、水平方向の身体回転動作を上手くこなせず、

下腿部に水平方向の捻れる力が集中することで起こります。

 

痛みの範囲には上下方向の個人差があり、

その理由は競技種目の差による下腿部に加わる力の違いと私は考えております。

 

従って、どの辺りが痛むかで、

上手くいっていない動きがどの様な動きなのかの予測が私には出来ます。

 

簡単にいうと、

股関節の動き(膝の向き)が進行方向に向いている時は、

下の方に捻れが集中しやすく、

股関節の動きが進行方向より外側を向いている時は、

上の方に捻れが集中します。

 

ただし、どちらの場合も、本当の絶対的原因は、

動き全体の方向と

体重が掛かっている方の脚の爪先の向きとの不一致です。

 

シンスプリントの特長は、

原因動作を行うと明らかに悪化し、

また、明確な押すと痛む(圧痛)場所が有ります。

 

動作修正無しに無理をすると

脛骨の疲労骨折の危険性が有ります。

 

アキレス腱周辺の痛みは、

足首の痛みの項目で説明させて頂きます。

下腿部の神経痛の特長

ふくらはぎの外側や裏側に出る

線を引いたような奥底の痛みは、

太ももの裏や外側の痛み同様に

神経痛である可能性が高いです。

 

神経痛の特長としては、

感覚異常(シビレ、ピリピリ感、冷感など)や

運動障害(同側足の親指の背屈抵抗運動力低下や足首の背屈抵抗運動力低下など)

など、他の症状が合わさっていることが多く有ります。

 

神経痛の原因の殆どが

椎間板ヘルニア等の腰が由来の症状ですが、

だからと言って腰痛が必ず有るとは限りません。

下腿部の打撲がきっかけで引き起こすコンパートメント症候群

最後に、下腿部は、

強い打撲を起こしやすい部位でもあり、

気をつけなければいけないのが

コンパートメント症候群といわれる

血行障害、神経障害を招く傷病への移行です。

 

強い打撲によって

大量の出血が筋肉を被う膜の中で起こり、

出血性筋肥大を起こした結果、周辺の組織を圧迫して起こる傷病です。

 

非常に強い痛みを伴いますが、

打撲後に短時間で起こることもあれば、

半日位経って起こるものも有りますので注意が必要です。

 

また、暴力的なストレッチや治療行為で起こすこともあり、

受診される治療院の選択にも気をつけてください。

 

対策としては、

強い打撲で医療機関を受診される時、

『コンパートメント症候群の可能性は有りませんか?』

と御自身がお尋ねください。

 

その時の医療者側の反応で解ると思います。

まとめとして

以上、思い付く限りの内容を書かせて頂きました。

 

当然、全ての可能性を列挙出来た訳では有りませんので、その点は御了承ください。

 

また、強い痛みやウズキがある場合は、

自己判断せず、医療機関を受診してください。

 

宜しければ、下腿部の痛みも下間整骨院にお任せください。

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