慢性運動痛の主な原因は、筋肉の過緊張による動きの制限です。

前回のブログの続編です。

運動痛が慢性化していく理由や
関節の変形の本当の原因を
私の施術経験を元に神経の働きから
解説していきます。

運動痛に関わる患部からの力学情報

痛みの中でも
運動機能に関連する痛みは、
患部からの力学情報に影響されて強弱します。

患部から脳に伝わる力学情報の主な要素は、
重力(体重)、慣性力、摩擦抵抗力、
そして筋力です。

重力(体重)

体重自体は、急に変わる要素ではありません。

しかし、
動きの速さや加速度によって、
身体に加わる圧力に影響を与えます。

慣性力と慣性の法則

慣性力は、
物体が止まっていれば止まることを、
動けば動きを続けることを
維持するように働く力のことです。

物が今ある状態を維持しようとすることを
慣性の法則といいます。

摩擦抵抗力に影響する筋肉の働きと
関節軟骨の摩耗との関連性

摩擦抵抗力は、
2つ以上の物が擦れ合う時に
その動きを邪魔する力です。

人の起立動作の中では、
地面と足の裏との間に働くことが多い
人(物体)が動くことに抵抗する力です。

また、
摩擦抵抗力は、関節が動く時、
関節面の軟骨に加わる力でもあります。

摩擦抵抗力の原則から、
関節面(接触する2つの面)を
押さえ付けるような圧力の影響を受けて
抵抗力の量や接触面への影響が強弱します。

筋力と関節の動き

筋肉は、神経からの信号(指令)によって、
力(筋力)を発揮します。

筋力(筋肉の収縮形態)の種類

筋力は、実際の人の動きへの使われ方として、

・短縮性収縮による筋力 → 
筋肉の長さが短くなりつつ発揮される筋力

・伸長性収縮による筋力 → 
筋肉の長さが長くなりつつ発揮される筋力

・等尺性収縮による筋力 → 
筋肉の長さが変わらずに発揮される筋力

に分けることができます。

筋肉の配置

多くの筋肉は、
2つ以上の関節を跨いで配置されています。

また、
関節の動きに関わる筋肉は、
どの関節においても複数あります。

複数の筋肉は、
関節の動き方によって、
二つの組に分かれています。

二つの組の筋肉(群)は、
関節の動きを挟んで対面する
配置関係にあります。

対面に配置された筋肉(群)の一方が
短縮性収縮をすれば、
反対側の筋肉は、伸長性収縮を行い、
滑らかな関節の動きを演出します。

これらの働き内容は、
脳によって管理されています。

そして、
脳の運動管理は、
時として、筋肉の働きを調整して
関節の動きを制限することがあります。

関節の動きを制限することで、
脳は、運動力学(負担)の縮小を
期待しています。

このような運動調整(筋過緊張)は、
それが起こっている部位に痛みがあったり、
痛みを誘発するような危険性が有る場合に
起こっています。

動きの中の筋肉の過緊張の影響

人が地上動いている時、
筋肉の力の量や収縮速度、
つまり、
身体の動きの大きさや速度によって、
身体に加わる重力の影響が変わります。

身体に加わる重力に関連する力(負担)は、
筋肉の働き内容
身体の使い方次第で、
関節や筋肉自体、筋肉の付着部、骨などに
掛かる力の量が変わります。

関節の動きに関わる複数の筋肉が
お互いの協調性を少しでも失うと、
身体は大きな負担を受ける事になります。

複数の筋肉の協調性の喪失は、
一部の筋肉の過緊張に起因することが多く、
その過緊張は、
運動を無意識下で管理している脳の判断
によって起きています。

組織的影響

動きの中で一部の筋肉が過緊張状態
(必要以上の筋力を発揮している状態)
になると関節運動の滑らかさは失われます。

動きの滑らかさが少しでも失われると、
身体に加わる力が大きくなり、
関節周辺の組織が傷付きます。

その結果起きるのが
炎症です。

炎症は、更なる筋肉の過緊張を作り出し、
筋肉の過緊張は、関節への圧力を高め、
関節軟骨の摩耗を促進させるような力、
すなわち、摩擦抵抗力を大きくします。

削れた関節軟骨や壊れた組織の影響で、
炎症はどんどん広がっていきます。

炎症が慢性化すれば、
毛細血管の血行不良を招きます。

毛細血管の血行不良が、取れない痛みの原因
になっていることもよくあります。

脳への感覚情報への影響

炎症や筋肉の過緊張が
脳の運動調整機能の限界を超えれば、
運動痛が意識の中に創り出され、
動くことを拒絶し始めます。

炎症から伝わる感覚情報は、
痛みになると同時に、
脳の動きへのイメージ(評価)を悪くし、
動くことへの警戒を募らせていきます。

筋肉の過緊張と脳の判断

無意識下で運動を管理している脳の領域は、
運動の質が悪いと、
筋肉を必要以上に緊張(硬く)させます。

筋肉の適切な働き具合は、
運動力学の感覚情報を基にして、
常に精密に調整されており、
そこには脳独自の調整基準があります。

ところが、
関節の構造特性に見合わない
身体の使い方などによって、
その時の運動力学情報の質が劣化すると、
脳は、筋肉への調整基準(方法)を見失います。

そうなると、
氷の上に立つが如く、
動くことへの戸惑いと危険性を脳が感じ、
筋肉へのコントロールが
過緊張の方向に偏ってしまいます。

少し難しい余談ですが、
実は、脳の調整の主な方法は、
運動神経への活動抑制で成り立っています。

本来、未調整の状態では、
筋力への活動指令は、
必要以上に強すぎる量が示されます。

通常の生活を行うにあたっては、
その量を状況に応じて、
どれだけ抑制するかという調整によって、
適切な筋力量となっています。

その抑制率を決めているのが脳の作業です。

その作業基準が揺らげば、
筋力は強くなり過ぎる傾向にあります。

全身にその状況が起こっている
代表的な病気が大脳基底核の異常で起こる
パーキンソン病です。

昨今、パーキンソン病のような
大脳基底核の異常は見つからないが、
パーキンソン病様の動作の異常を起こす
症例の報告が多くなってきています。

この病態を医療界では、
パーキンソン症候群(パーキンソニズム)
と呼んでいます。

高齢者に多い病状であり、
その原因は不明とされています。

私の想像論としては、
脳の運動情報処理が
何らかの原因で乱されており、
その要素の一つとして、
脳の情報処理機能が年齢と共に衰えてくる
という要因が関わっているのだと思います。

パーキンソニズムとまでは行かなくても、
脳の加齢に伴う情報処理能力の低下は、
誰にでも起きています。

古くなったコンピュータのような
脳の情報処理機能の衰えこそ、
運動痛に関わる最大の要因になっている
と私は考えています。

脳の情報処理機能の衰えと
運動痛との関連については→コチラをお読みください。

動いた時の痛みの治療は下間整骨院にお任せください。

フォロー宜しくお願いします


Warning: Division by zero in /home/shimotsuma/xn--asc-522eq20jw2l746b.com/public_html/wp-includes/comment-template.php on line 1382

コメントを残す