レントゲンで異常なしの腰痛や膝の痛みの理由は何なのか?
レントゲンで異常なしの腰痛や膝の痛みの理由は何なのか?
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下間整骨院の方針の一つとして、数週間以上におよんで運動機能に関係する痛みがあれば、整形外科での検査は必ず受けて頂くことにしています。
ただ、実際には、当院に来られる人の殆どが、既に整形外科での検査を済ませておられます。
そこで患者さんからよく伺うのは、『レントゲンは異常無しって言われました。』というような内容のお話です。
更に『私の膝(腰・首・肩)の痛みって何が理由なのでしょう?』とおっしゃる人も多くおられます。
もっともなことですね。
レントゲンは、治る効果を期待して受けるものではなく、どういうことが原因かを確かめるためのものです。
それで異常が無いと医師から伝えられ、それ以外の原因と思われる要素が伝えられなければ、『私が痛い理由は、何なのか?』という疑問が湧いて来るのが自然です。
ところが、実は、腰痛や膝、首、肩などの切っ掛けがはっきりしない痛みの多くがレントゲンでは痛みの理由が特定できません。
なぜなら、レントゲン撮影は、”骨の形”を写す検査であって、痛いということの多くは、神経の働き内容次第で現されている感覚(機能)だからです。
働きや機能を画像で現すことは困難です。
仮に、機能上の問題を起こす原因が関節軟骨の擦り減りや、半月板、椎間板などの軟骨系統の組織の形の異常であったとしても”軟骨”なので、硬いものを写すレントゲンには写し出せません。
だからといって、何でもかんでもMRI撮影が出来るような医療体制ではありませんし、具体的な他の検査方法も運動機能に関連する痛みに関しては殆どありません。
そのような理由で、レントゲン撮影のみで検査が終わり、そこに特別な骨の形の異常が写っていなければ、医師も立場上、想像論で診断をつけるわけにいかず、痛みの説明に歯切れが悪くなる傾向が強いのです。
私の場合、慢性化した運動機能に関する痛みについては、神経の働きという見方での想像的な理由が、立場上、説明可能です。
幸か不幸か、柔道整復師である私の資格には、診断権がありません。
つまり、勝手に一人で病気の診断はせず、症状に対して、○○だと思うという想像的判断で運動機能に関わる痛みの施術にあたるように義務づけられています。
その立場で痛みに対する施術の必要性という意味で、神経の働き内容からの痛みの理由の説明を以下のように行っています。
痛いということへの説明
痛むのは、身体にとって不都合な条件や状態があるからです。
身体にとっての不都合な条件や状態には、組織の傷や関節構造の変形などの形の異常や神経や血管系、臓器、消化器などの働きの異常、などがあります。
これらの身体にとって不都合な状態を”異常だ”と判断するのが脳です。
脳は、身体にとっての不都合な状態を全身に配置した感覚神経からの情報提供の内容によって判断しています。
この作業行程は、神経線維を伝わる電気信号と複数の神経どうしの連絡の受け渡しに関わる神経伝達物質を介して行われ、指を一本動かすだけでも最低数100億の信号が関わる言われるほどの大作業です。
あまりにも大きな作業行程ゆえに、現段階の科学技術の範囲では、その内容の詳細を目で見えるような具体的な映像や画像として現す方法がありません。
ですが、痛みとは、紛れも無く、この大作業行程である神経活動の結果生み出される感覚なのです。
その作業の結果、不都合な状態があると脳によって判断された場所に出ている感覚が痛みなのです。
運動機能に関わる痛みの場合、身体にとっての不都合と受け止められる感覚神経からの情報は、身体に加わる力の情報です。
力の情報が身体(患部)にとって不都合な条件を秘めている時に、その条件を含んだ動きをすると痛みという普段は無い感覚が作り出されるのです。
このような行程は、身体の機能(神経の活動様式)の問題ですからレントゲンには写るわけはありません。
そのような時、医師としての立場上、診断名を付けにくいのです。
この医師による診断傾向と医療界の殆どの分野が医師中心に動いている現状が影響して、慢性化された痛みへの研究がアメリカ合衆国やヨーロッパに比べて日本では遅れていたのだと私は考えています。
最後は少し話がそれてしまいました。
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