おしりの筋肉が痛くて歩けない症状で考えられること

 

患者さんの訴えが

『おしりの筋肉が痛む』

という内容であった場合、

痛む場所や範囲、

痛み出した理由や時期、

痛みが強くなる動作などによって、

私は、その原因を考え、

施術方法を選んでいます。

お尻の痛みの原因別の分類

おしりの側面のみ、

または、

おしりの側面から

太ももの外側にかけて痛む場合、

最も疑わしいのは、坐骨神経痛です。

 

おしりの側面だけでなく、

股関節の前面にまで痛みが広がっていて、

足には痛みが無い、

もしくは、

足の前面(主に膝周辺)に

股関節前面の痛みと同時に

痛みを感じているような症状の場合、

股関節由来の痛みが最も疑わしい病態です。

 

その他、打撲や捻挫などの怪我によって、

おしりの筋肉に痛みを出すことが有りますが、

その場合は、

痛みが出た切っ掛けがはっきりしています。

坐骨神経痛を現す病態

坐骨神経痛は、

坐骨神経が配置されている場所(主に筋肉)が

痛む症状です。

 

痛みの原因は、

坐骨神経の働きが

それを監査している脳にとって

『好ましくない』

と受け止められているからです。

 

そうなる理由の殆どは、

坐骨神経の働き内容(電気信号)が

坐骨神経痛を出す以前に比べて変化したからです。

 

神経の働き内容は、

椎間板ヘルニア

脊柱管狭窄症などによる

神経への圧迫や

筋肉の活動内容の変化に伴う
関節への力学的条件の変化

炎症

血液循環などの影響を受けます。

 

坐骨神経の働き内容が変化したことを

脳が『異常事態だ』と受け止めれば、

坐骨神経が配置されている場所が痛い

という感覚が意識の中に出来上がります。

股関節由来の痛みについて

股関節由来の痛みは、

その多くが股関節での炎症です。

 

炎症が起こる原因は、

主に関節軟骨の摩耗

関節包に出来た微細な傷

であることが多く、

それには、

股関節周辺の筋肉の働き内容

が大きく関わっています。

 

また、

股関節周辺の筋肉の

働き内容を劣化させる大きな要因一つに

股関節の骨盤側の受け皿(臼蓋)が
小さいという形態変異

(臼蓋形成不全)が有ります。

この形態変化は、

股関節に痛みや動きの悪さが

現れてから気付く人も多く、

また、

レントゲン検査の結果を

判断する立場の医師によって、

診断内容や病態評価に大きな差も有ります。

 

臼蓋(キュウガイ)が小さいと

股関節運動の時に生じる不安定性が

大きくなりやすく、

そのわずかな不安定性の増加だけでも

脳は筋肉の働き内容を変化させます。

その変化の結果によって、

関節運動時の関節軟骨の摩耗率が

多くなると私は考えています。

 

このような脳の運動制御は、

中高年以降に出やすくなる傾向があり、

その理由は、

脳や脊髄による運動管理能力が

衰えて来るためだと考えられます。

怪我が原因のおしりの痛み

おしりの筋肉が

肉離れを起こすことは、殆どありません。

ですから、

お尻という場所において、

はっきりした痛みの原因がある例では、

股関節の捻挫や打撲であると思われます。

 

股関節の捻挫の場合は、

先に説明した股関節に由来する痛みと

同様の場所に痛みを感じます。

 

打撲については、

打ち付けた場所に痛みを感じ、

その切っ掛け(発症状況)からも、

痛む理由は本人にも理解しやすく、

多くの症例で、

その経過もそれほど悪くはありません。

 

ただし、

転倒して股関節の側面を強く打つと

太ももの骨を骨折している可能性もあり、

歩く痛みや歩き方に

異常があるようであれば、

整形外科で検査を受けましょう。

その他のおしりの痛み

ごく稀に

内蔵疾患や脳梗塞などが原因で

神経痛のように

おしりや太ももが痛むことが有ります。

このような時の鑑別診断は、

非常に難しく、

文章での説明では

誤解を招く恐れもありますので

詳細な記載は控えさせていただきます。

おしりの痛みだけでなく、

どこの場所の痛みであっても、

安静時の疼きがあったり、

喉の渇きがあったり、

発熱を伴うなど、

お尻の運動痛以外の症状があれば、

整形外科や内科を受診し、

症状の全てを詳細にお話になった上で

医師の診察を受けるようにしましょう。

フォロー宜しくお願いします


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