普段使っていない筋肉、そんな筋肉はありません。

普段使っていない筋肉?

よく筋肉痛になると
『普段使ってない筋肉を使ったから
筋肉痛になった』
とおっしゃる人がおられます。

時には、スポーツ関係者でさえ、
『普段使わない筋肉を鍛える!』
といったような発言をされています。

これが選手であればまだしも、
トレーナーやスポーツ指導者でさえ、
『普段使わない筋肉を鍛えて能力をあげる』
といったような御意見をお持ちです。

正直、私としては驚きです。

いや、むしろ、笑みがこぼれます。

人の動作と筋力

筋力は、お箸を使う程度の動作であっても、
全身の筋肉の総合的活動で表現されます。

例えば、腰の筋肉一部が
突然全く活動しなくなるだけでも
持った箸の精密なコントロール力は
一時的に大きく低下します。

動作の精密な調整が効かなくなると、
多くの場合、
箸を握る指にいつも以上の力みが入る等、
必要以上の筋力が発揮され、
動作を強張らせてしまう傾向があります。

人の動きは、手先や足先の動きでさえ、
全身の全ての筋肉が
その動きの形成に参加しています。

つまり、
日常動作だけでも、
使っていない筋肉なんてありません。

また、どこかの筋肉の作用が弱いから
上手く動作の表現出来ないといった事は、
病的な状況が無い限り、有り得ないのです。

ですから、
健康目的やスポーツ能力の向上を目的に
特定の筋肉だけに注目したトレーニング
を行うことは、ある意味、
非常に不自然な運動状況を作り出している
のだと御理解ください。

不自然な運動の弊害

不自然な運動環境は、
人にとって高い運動機能を発揮しづらく、
身体にとっての危険性も高くなります。

運動状況を管理している脳は、
運動内容の質を重要視しています。

脳にとっての運動内容の質の基準は、
身体の構造に見合った
運動力学となっているかどうかです。

進化は、必要性に応じて進んできました。

人の進化も例外ではありません。

必要性に応じてということは、
習慣化されているということでもあります。

普段使わない動きは、その真逆です。

進化で獲得した身体構造を無視した運動、
及び、運動力学を運動管理の脳に伝えます。

運動管理担当の脳が
不利益な運動力学(環境)を感じた時に
起こるのが筋肉の過緊張や痛みです。

このようなマイナスの要因(リスク)が
強く潜んでいるトレーニングを
本当に行うべきでしょうか?

運動能力の種類

運動能力にも色々な種類があります。

  • 速く動く
  • 強い力を出す
  • 何かの出来事への反応を速くする
  • 速い動きを的確にこなす
  • 今起きている状況から少しだけ先を予測する

など、いくつかの運動能力があります。

これらの運動能力は、それぞれに
個別の要素と共通の要素を持っています。

その共通の要素の中にも、
個別の要素の中にも、
普段使わない筋肉を鍛える
(=普段と違った動きをする)と向上する
という傾向を有するものは、
科学的に考えてありません。

しかも、
それぞれの能力の向上に関わる
共通要素の一つとしては、
筋力UPより、もっと重要な要素があります。

それは、筋力ダウンです。

筋力UPよりも筋力ダウン?

筋力ダウンといっても
計画性のある筋力の低下です。

簡単にいうと、
無駄な力みを抜くと言うことです。

運動各種能力の向上には、
筋力UP以上に計画的筋力ダウンが重要です。

その理由は、
次回のブログで書かせて頂きます。

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