健康に重点を置いたウォーキング時間は、15分程度です。

「健康の為に30分は歩くようにしていてます。」

「毎日1時間歩いています。」

歩く時間はそれぞれですが、
健康思考の高い人からよく伺う言葉です。

ところが、
患者さんとして来られている人の中にも
同じようにおっしゃる人がおられます。

しかも、
健康目的のウォーキングを
続けているにも関わらず
膝や腰に痛みを抱えておられる場合が
珍しくありません。

健康増進目的のウォーキングも
有益性ばかりではありません。

あくまでも私的意見ですが、
本当に健康増進の為の運動であれば、
歩くなどの繰り返し動作は、
その継続時間を最大でも15分程度
とするべきだと思います。

ウォーキングの継続時間

15分程度の継続時間を推奨する根拠は、
私のトレーニング経験と
筋肉内での糖代謝の仕組みに有ります。

私の経験と筋肉内の糖代謝

私が自転車こぎ運動機械(エアロバイク)
を使って運動していた若かりし頃、
有酸素運動優位の(呼吸が乱れない)範囲内
で運動を行う為に
1分間の脈拍数を110回に設定していました。

エアロバイク運動を継続中は、
設定した心拍数になるような抵抗力が
ペダルに加わるように
機械が自動的に仕事量(ワット数)を
調整してくれています。

このような環境で、
自転車こぎ運動を継続していると、
10分を過ぎた辺りで
ペダルに掛かる抵抗力の量が少し落ちます。
(脈拍数が上がりすぎない為の機械側の調整)

更に運動を続ければ、
15分を過ぎる頃にペダルに加わる抵抗力が
(仕事量)が急激に小さくなります。

この現象は、
運動に対する疲労を現しています。

また、
極端な能力低下(疲労)が
一定の単位時間(15分位)で起こる現象は、
有酸素運動の継続中に起こる
(筋肉内での)糖代謝の率が少なくなった事
に関連していると考えられます。

なぜなら、
この15分という時間は、
一般的に言われている、
継続的な運動する時のエネルギー供給が
糖代謝から脂肪を材料とする代謝に
置き換わっていく際の時間単位(15分位)
と一致しているからです。

エネルギー供給の主役が
糖代謝から脂肪代謝へと換われば、
脂肪の燃焼が進みます。

脂肪の燃焼は、
栄養過多の食事を取りがちな
現代人にとっては、良いことです。

しかし、
糖代謝中心に比べ、
脂肪代謝中心の運動時は、
運動環境(外部からの力)への反応速度が
遅れる傾向があります。

また、
有酸素運動であっても
筋肉内の酸性化が起こりやすくなります。

つまり、
筋肉内疲労が起こりやすいのです。

人の動作は、複数の全身の筋肉による
非常に精密な協調性よって成り立っています。

その協調性が疲労や反応速度の低下
によって、わずかでも乱されれば、
動きの質の劣化(滑らかさの欠損)が
即座に起こります。

動きの質の劣化が起これば、
関節への負担は急増し、
それが炎症痛み変形を引き起こします。

このような知識と先の経験を踏まえて、
私のお勧めするウォーキング継続時間は、
健康増進が目的であれば、15分程度です。

疲労というものの特長

大切なことは、
自転車こぎ運動を仕事量(ワット)として
数字に置き換えて確認していた為、
私は、自分の疲労具合を知ることが
できていましたが、
実際の運動感覚のみでは、
疲労感覚を感じ取れてはいなかった
いという点です。

この状況は、
同様のトレーニングを
長期間続けても変わりませんでした。

また、
心拍数を1分間に90回になるように
(軽い運動に)しても、
仕事量の時間に関連した変化率は、
同じ傾向を示していました。

勿論、
先のトレーニングの長期間の継続によって、
心拍数を1分間に110回設定で行える
運動開始直後の仕事量(ワット)は、
大きくなっていきました。

しかし、
15分で有酸素優位
(息が上がらずに出来る運動範囲)
で行える仕事量が減る
(ペダルに掛かる抵抗力が小さくなる)
という現象は変わりませんでした。

エアロバイク運動を長期間続けた結果、
運動初期の仕事量が増加(能力向上)する
という現象は十分に予想できることです。

ですが、
注目して頂きたいのは、
能力向上の方ではありません。

先述の内容をもう一度書きますが、
ウォーキングなどの有酸素運動の場合、
運動継続時間が15分程度で現れる疲労は、
本人の運動感覚としては、
気付かない事が多いという点です。

特に負荷の少ない運動であるほど、
疲労に気付き難い傾向が強くあります。

ただし、
説明させて頂いた通り、
運動負荷が小さくても
継続時間に対する疲労は起こります。

筋肉の活動状況も劣化しています。

疲労感覚とウォーキングの特長

疲労による仕事量の低下は、
機械を使う運動ならば、設定次第で
機械が自動的に仕事量を調整してくれます。

しかし、
ウォーキングではどうでしょう?

スピードを落とせれば、
仕事量の低下に繋がりますが、
実際に疲労(身体運動機能の低下)を
感覚で感じ取れていないのに
スピードを落とせるでしょうか?

運動目的に変更がない限り、
そんなことを多くの人はしません。

歩くことが良いことだ、
頑張るほど体力がつく、
続けるほど運動能力が上がる
と認識していれば尚更です。

そして、
例え身体運動機能が低下していたとしても、
ある限界を超える(危険性を感じる)までは、
無意識下で運動管理を担う脳も、
意識に合わせて運動目的の達成を目指します。

筋肉内疲労に伴う筋活動の劣化があっても、
何とか意識する目的を達成しようとします。
(同じスピードで動こうとします)

疲労と運動調整がもたらす身体への害とその対処方法

意識(目的)通りに前に進もうとする時、
前に進む為に必要な力量に対しての
脚の仕事量が疲労によって足りなくなると
それを補う為の動作調整が起こります。

その典型が前傾姿勢です。

前に倒れる力(重力の影響)を利用することで
疲労により不足した
脚の筋力量を補うことができます。

ただし、
歩行動作の時の前傾姿勢は、
膝や腰に掛かる負担を大きくし、
膝や腰に痛みを作る要因になります。

また、
呼吸が乱れない動き(有酸素優位の運動)
をしていても
乳酸などの酸性物質(=疲労物質)は、
少しずつ筋肉内に溜まっていきます。

この傾向は、脂肪代謝の方が明確です。

この酸性物質が溜まる量が多くなると、
筋肉は、神経からの指令通りに
働かなくなります。

しかも、
運動への無意識下の脳による調整内容は、
疲労や関節への負担によって、
目的達成への調整
動くことへの制限という
相反する調整作用に二分割されていきます。

そうなれば、
更に動きの質は劣化し、
関節に加わる負担が大きくなります。

そして、
その事も炎症起きて痛みが出るまでは、
意識として認識できません。

すなわち、
慢性化した痛み
関節変形の原因となります。

このような書き方をすると
運動=身体に良くない
といったイメージになりそうですが、
決してそうでは有りません。

要は、運動によって起こる疲労と
疲労を無視した(気付かない)運動継続
による弊害に注目する事が大切なのです。

そして、その解決策も簡単です。

休息を取り入れれば良いのです。

具体的には、10~15分歩いたら、
必ず1~2分以上休むといった具合です。

ただし、
歩く事で身体の何処かに苦痛があるときは、
歩く行為を続けることで
苦痛の解決を図ることは極めて困難です。

先に苦痛を取り除く手立てを
医療機関を通じて行いましょう。

ウォーキングについての御質問も
下間整骨院に御気軽に御相談ください。

メールでのお問い合わせでも結構です。

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