痛みを知るには、神経組織の知識をつけましょう。

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神経には、その役割の違いや細胞体がどこにあるかという場所の違いによって名前がつけられています。

私の解説する痛みや治療に関する話は、痛みという感覚を創る神経の働きから考えた理論です。

出来れば、ここに書かせて頂く内容を御理解頂いた上で私の各々の解説をお読みください。

神経細胞の構造

図は神経細胞の簡単な図です。

ミエリン鞘という組織で包まれた長いヒモ状の部分を軸索(ジクサク)といいます。

軸索の事を神経線維と呼び、一般的に坐骨神経などのように○○神経と呼ばれているのは、複数神経線維が集まった神経線維束の事を意味しています。

軸索や樹状突起は電流を流すことができます。

この電流の流れによって脳は、身体の状況を知ったり、筋肉に指令を送ったりしています。

神経の種類と呼び分け

神経は、どこに神経細胞体があるかによって中枢神経と末梢神経とに呼び分けられています。

中枢神経とは、脊髄と脳を、または、脊髄や脳に配置されている個々の神経を指す呼び方です。

末梢神経とは、脊髄から外にある個々の神経と脊髄内に神経細胞体があり、脊髄外に神経線維がある神経のことです。

末梢神経は、神経線維が身体に配置されているような神経のことと御理解ください。

その他にも神経の大雑把な働きから、感覚神経や運動神経、自律神経という呼び分けもされています。

感覚神経とは

脳と脊髄は、神経組織の集まりでできています。

脊髄から長く伸びた神経線維が身体全体に網目のように細かく配置されています。

全身に配置された末梢神経の中でも身体の状況を脳に伝える神経を感覚(性)神経といいます。

運動神経とは

脳は、感覚神経からの電気信号で身体の状況を知る(正解には想像する)ことができます。

身体の状況に対して、どのような身体活動をするべきかを脳は常に判断し、神経を通じてその判断に即した活動指令を身体の各器官出しています。

この時、脳の指令を身体に伝える神経を遠心性神経(エンシンセイシンケイ)といいます。

遠心性神経の中でも筋肉(骨格筋)を動かす事に関わっている神経を運動(性)神経といいます。

脳はコンピューター

脳は、感覚神経を通じて入ってくる”身体の状況を現す膨大な量の電気信号”を

信号の頻度やどのような神経からの信号なのかということを参考にして瞬時に情報処理しています。

その情報処理に基づいて身体感覚を創り、同時進行で筋肉などの身体の器官に活動指令を出しています。

この脳の働き(情報処理)に注目して私が造り出した手技療法がASC他動的運動療法なのです。