テニス肘と呼ばれる治りにくい肘の痛み、外側上顆炎の原因

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外側上顆炎の痛みの場所とその場所の特長

テニスプレーヤーが肘に痛みを訴える時の場所は、肘の外側(親指側)の後ろ寄りの部分であることが多いです。

この場所には手首(拳を)を手の甲の方向に持ち上げる動き(背屈と言います)に関わる筋肉が着いています。

ですから、手首を起こすときに強い力が掛かることになります。

外側上顆炎が起きる原因

このように書くと(この様な知識があると)、殆どの方が、手首を甲の側に起こすときに傷めると思ってしまいます。

この解釈から、テニス肘を治そうとしても、本当に正しい対応策を導くことはできません。

「手首を起こすときの筋力が足りない」と言った的外れな理屈や「筋トレしなさい」というトンチンカンなアドバイスになることも少なくありません。

このような意見は、スポーツ界のみならず、医療界ですら未だに多く使われています。

組織の損傷は、強い力が掛かって起こります。

ただし、人の体(神経と筋肉、骨格)は、力(負担)を吸収・分散する優れた能力を持っています。

その能力を上手く利用している時に怪我をすることは、余程の事がないかぎり有りません。

むしろ、傷めている状態でも、傷さえ大きく無ければ、負担を取り除く能力が上手く働いた動きを繰り返せば、痛みは無くなっていきます。(←ASC理論の核です)

投球動作と肩の痛みのページにも関連記事を書いていますので、面倒でなければお読みください。

テニスを例に挙げての肘の外側の痛みの原因解説

テニスは、ラケットを振ってボールに当て、そのラケットから伝わるボールの衝撃を受け止め、打ち返すという動作が主体となるスポーツです。

ラケットから伝わる衝撃を効率良く処理する為には、手首の関節の角度が非常に重要になります。

ボールは、ラケットの先の方(ネット中心)に当たりますので、グリップを握る手が、テコの原理の支点となり、手首より体側の腕(前腕、上腕、果ては、肩関節や体幹)に強い力を加えることになります。

この時、この力の影響を受ける関節の使い方(角度)が悪いと、その使い方次第で最も力が集中する場所に障害が発生します。

実は、テニス肘の発生メカニズムは、この現象にもう一つの神経(中枢神経)の機能とそれに逆らった動きが加わって起こります。

脳が示す動きへの特性とテニス肘との関係

その中枢神経が持つ機能とは、具体的には、物を握った時に意識とは関係無く手首を起こそうとする機能です。

条件反射と考えて良いと思います。

この現象は、運動の質を管理する脳の機能で起こります。

運動の質を管理する脳は、人の意識と直接的な関わりがありません。

どうすることが最も運動効率が良いのかを無意識下で判断し実行しようとしています。

何もこれは特別なことでは有りません。

歩くという動作においても、常に速度や地面の状況、上半身の動きなどを判断して転倒しないように脚の動きを調整しています。

テニスのように棒(ラケット)で作業を行うには、手首を背屈することが理想的運動力学環境(効率良く動ける状態)を造ることになり、そのことを運動管理の脳は知っています。(実行しようとします)

運動の質を管理している脳は、意識に関わる脳とは別の領域の脳で、人の意識と殆ど関係無く運動の管理、調整を自動的にしています。

ところが、意識に関わる脳が、運動に関わってきた場合、無意識下で運動を調整している脳の運動指令を上回る指令を出せるのです。

意識の脳は、運動の目的や動作全体の執行に関わっています。

テニス肘は、この意識の脳が出す動作全体の実行指令と無意識の脳が出す運動の質の向上を図る指令との不一致によって起こります。

その具体的な内容と下間整骨院での対応策の詳細については、テニス肘への治療方法で詳しく書いています。